医療保険は本当に必要?公的保障との違いを理解する

医療保険と聞くと、すぐに保険会社の商品を思い浮かべる人も多いかもしれません。でも実は、医療保険には公的医療保険と民間の医療保険という2つの種類があるんです。

私たちが普段使っている保険証で病院にかかるときは、公的医療保険を使っていることになります。

公的医療保険は全国民が加入を義務づけられていて、病院の窓口で払う金額は年齢によって違いますが、だいたい医療費の1割から3割で済む仕組みになっています。つまり、残りの7割から9割は公的保険がカバーしてくれているわけです。

一方で民間の医療保険は、任意で加入する保険商品。公的保険だけではカバーしきれない部分に備えるために加入を検討するものですね。

公的医療保険の中身を見てみる

公的医療保険といっても、実は職業や年齢によって加入する制度が変わってきます。会社員や公務員が入る「被用者保険」、自営業者などが入る「国民健康保険」、そして75歳以上が対象の「後期高齢者医療制度」の3つに分かれているんです。

それぞれ保険料の負担の仕方も違っていて、会社員の場合は勤務先が半分負担してくれるけれど、国民健康保険はすべて自己負担になるんですよね。

また、病気やケガで働けなくなったときの傷病手当金も、被用者保険では受け取れますが、国民健康保険では原則受け取れないようになっています。

制度 対象者 傷病手当金
被用者保険 会社員、公務員など 受け取れる
国民健康保険 自営業者、フリーランスなど 原則受け取れない
後期高齢者医療制度 75歳以上 原則受け取れない

高額療養費制度があるから安心…とは限らない

公的医療保険には「高額療養費制度」という心強い仕組みがあるのをご存じでしょうか。これは、1か月の医療費が一定額を超えた場合に、超過分を払い戻してくれる制度です。

だから「医療保険なんていらないんじゃないか」と考える人がいるのも理解できます。

ただ、この制度にもカバーできない部分があるんですよ。たとえば入院したときの差額ベッド代や食事代、先進医療の技術料などは全額自己負担になります。私の知人も入院したとき、個室を希望したら1日1万円以上の差額ベッド代がかかって驚いていました。

それに、働けなくなった期間の収入減も考えると、公的保障だけでは不安に感じる場合もあるんじゃないかなと思います。

民間医療保険は本当に必要なのか

正直なところ、民間の医療保険が必要かどうかって人それぞれなんですよね。貯蓄が十分にある人や、健康に自信がある人なら、わざわざ保険料を払う必要はないかもしれません。

こんな人は加入を検討してもいいかも

ただ、いくつか「入っておいたほうがいいかな」と思える状況もあります。

  • 自営業やフリーランスで働いている人は、傷病手当金がもらえないので収入減に備える意味で検討の余地があります
  • 貯蓄に不安がある人や、まだ若くて十分な貯蓄ができていない人
  • 家族がいて、自分が倒れたら生活に影響が出る人
  • 先進医療など、高度な治療を受けたいと考えている人

結婚や出産などライフステージが変わったタイミングも、保険を考え直すいい機会だと思います。子どもが生まれたら、自分だけの問題じゃなくなりますからね。

加入率を見てみると

実際のところ、どれくらいの人が医療保険に入っているのか気になりませんか。生命保険文化センターの調査によると、30代から加入率が上がって、40代から60代では7割以上の人が何らかの医療保険に入っているそうです。

女性のほうが男性より加入率が高い傾向にあるようですね。

みんなが入っているから自分も入るべき、というわけではないんですけど、これだけ多くの人が備えを考えているということは、やはり何かあったときの不安を感じている人が多いということなのかなと思います。

自分に合った備え方を見つけよう

結局のところ、医療保険が必要かどうかは自分の状況次第なんですよね。公的保障だけでも基本的な医療費はカバーできるけれど、それで足りない部分をどう備えるかは人によって違います。

保険料を払い続けることに抵抗がある人もいるでしょうし、逆に「もしものとき」のために少しでも備えておきたいという人もいる。大切なのは、自分や家族の状況、貯蓄額、働き方などを冷静に見つめて、本当に必要な保障は何かを考えることなんじゃないでしょうか。

無理に保険に入る必要はないですが、入らないならその分の貯蓄はしっかり確保しておくとか、自分なりの備え方を持っておくことが安心につながるのかなと感じています。